ワクチンに何が入っているのか、どんな仕組みで感染症を守っているのか、知っていますか?
接種のまえに、ワクチンについての知識を深めましょう。
ワクチンは、感染症の予防のために使われる薬液のことをいいます。
薬液の中には、毒性を弱めた、もしくは毒性をなくした病原体が入っています。
犬が感染症にかかると、犬の体内では、その病原体に対する抵抗力(免疫)が生まれます。
ワクチンは、このしくみを利用した予防法です。
ワクチンを体内に注射することで、感染症にかかることなく、その病原体の免疫が作られます※。
この免疫のはたらきによって、つぎに病原体が侵入してきた際にも、病気の発症を防いだり、
発症しても軽い症状で済ませたりすることができるのです。
ワクチンはこのようにして、感染症から犬を守ってくれます。
免疫ができるしくみやワクチンでの予防方法は、人間でも同様です。
※まれに、軽い症状(副反応)が現れることがあります。
感染症を予防するワクチンには、さまざまな種類があります。
ちがう種類のワクチンを組み合わせて接種することもできます。
接種すべきワクチンの種類は、愛犬の体質やライフスタイルによって異なります。
単体ワクチン+混合ワクチンなど、組み合わせて接種することもできます。
獣医師と相談して、適切なワクチン接種をおこないましょう。
ワクチンの予防効果は、接種してから時間が経つと低くなっていきます。
またその効果は、幼犬期、成犬期などの成長ステージごとに異なります。
ワクチンの効き目に谷間を作らないよう、定期的な接種が大切です。
生まれてすぐの子犬は、
母犬からもらった移行抗体で自分のからだを守っています。
そのため、移行抗体があるうちはワクチンを打っても、
移行抗体によって効果を抑えられてしまうのです。
成長するにつれて2回め、もしくは3回めとワクチンを打つことで、
移行抗体が少なくなってきた子犬が、自分で免疫を作れるようになります。
高齢犬になるほど、病気からからだを守る免疫力は
上がりにくくなるといわれています。
獣医師とよく相談し、その子にあった適切なワクチンを、
適切な時期に接種するように心がけましょう。